アメリカ英語がいいと思ってしまう理由

子どもに英語を習得させたいと、英会話教室なりオンライン英会話なりで外国人の先生を探すとき、よく「アメリカ英語がいい」とか「アメリカ人の先生がいい」というのを聞きます。

なぜアメリカ英語がいいと思うのか

なぜ、アメリカにこだわるのでしょうか。他の国ではダメなんでしょうか?

英語は漢字の「英」を使うように、イギリス(英国)発祥。なのになぜアメリカ英語を私たちはメインに考えるのでしょうか。それは、第二次世界大戦の影響かと思われます。敗戦し、アメリカのモノが沢山日本に入ってきました。学校教育の場で使われる音源や市販の英語の教材など、それらのほとんどがアメリカ英語になりました。今は TOEIC などの試験では、イギリス人だったりオーストラリア人の発音だったりがリスニングテストに入るようになりましたが、それでもやはりまだアメリカ英語が主流です。それを考えると、やっぱりアメリカ英語を習得しているほうが、受験や試験には有利であると、残念ながら言わざるを得ません。

だからと言って、アメリカ人だから良いというのでもありません。ニューヨークの人は早口だったり(日本でも都会の人は話すのが早い傾向があるんだとか? やはり都会は忙しいから話すスピードが早いんでしょうか)、怒りっぽい人など、アメリカ人でも先生に向いていない人だっているでしょう。どの先生がいいかは、本当にその人次第です。

他の国の先生も、もっと見て!

日本の英語教室で働いている、アメリカ生まれの中国人の知人が「黒髪に黒い目、血が中国だと信じてもらいにくいし、正直なところ英会話教室で雇ってもらいにくい。金髪に負ける」と言っていました。

見た目で判断、されてしまっている例ですね。

声を大にして言います。見た目で人は、判断してはいけません。人は見た目が9割…とは確かにそうかもしれませんが、結婚相手は顔だけで選びませんよね。先ほどの知人は、中国語と日本語、そして英語の3つを操るトリリンガルです。めちゃくちゃ勉強して、日本語を習得しました。そんな彼を、見た目で判断しないで欲しいのです。

私の教室にもフィリピン人の先生がいますが、とっても努力家で優しく、生徒みんなに大人気です。でも最初の頃はやはり、日本人のそのイメージで、別のアメリカ人の先生が人気でしたが、じょじょに、このフィリピン人の先生の良さを知り、ファンが増えました。フィリピンは英語を母国語としない国としては、ずば抜けて英語力のある国です。子どもの頃から、英語ができないと食べていけないという危機感と、貧しさを乗り越えるために、皆一生懸命英語を学び習得しています。ですので、英語が元から話せるアメリカ人の先生とはまた違った観点で、英語を自ら学習して習得した経験を活かし指導ができます。

要は、先生の国籍なんて関係ないんです。人はそれぞれ皆違います。我が子をしっかり見てくれそうかどうか、それを見るのが大切だと私は思います。