英語を習うというと外国人の先生!というイメージの人も多いし、実際やっぱり人気です。英会話教室選びの際はまず外国人講師がいるところ、という基準で探す人も多数いるでしょう。でもなぜ、外国人の先生がいいのでしょうか? 実は日本人の先生でもいいのでは? 今回は外国人講師のメリットと、実はあるデメリットについてお話します。先生選びの参考にしてくださいね。
外国人講師のメリット
英会話の実力がある
なんと言っても、英語を母国語として話す人たちなので、会話は当然、読解力も申し分ない実力があると言えるでしょう。
発音がキレイ
これも先ほどの「実力」と同様、英語ネイティブなら発音も心配不要ですね。アメリカ英語なのかイギリス英語なのか、それとも他の国、例えばオーストラリア英語なのかを気にする人もいますが、日本語での標準語・関西弁などどれも日本語であるように、英語は英語、基本は同じですから大丈夫です。ただ、同じ英語でも例えばインドやエジプトなど中東の人の英語、同じアメリカやイギリスでも地方の人の話し方は、日本人には聞き取りにくい場合があります。日本語でも標準語や関西弁はよくテレビ等で聞くため馴染みがあるけど、地方の方の話し方は知らない…というのと同じですね。
外国の文化も学べる
ハロウィンやクリスマスは日本でも定着していますが、それらのイベントについて、それぞれ先生の母国でのやり方は、日本と少し違うかもしれません。海外でのクリスマスの過ごし方だったり、日本にはない考え方や文化をちょっと聞けたりすると、世界に興味を持つキッカケにもつながります。英語を学ぶのがより楽しくなるかもしれませんね。
英語だけでのコミュニケーション
日本語が通じない先生の場合は、当然ながら、子どもたちが日本語で何を言おうが分かってくれません。なんとしてでも英語だけでやり取りをする…身振り手振りや別の単語、モノを指差してコレと言う等、英語という言語だけでなく、コミュニケーション能力をもより鍛えることができます。
さて、メリットをこれだけ挙げると、デメリットなどないのでは? 日本人の先生の出番はないかも? と思えてきそうですが、何事にもデメリットはあるように、やはり外国人の先生にもあります。
外国人講師のデメリット
日本語が分からないので、レッスンが思うように進まない
子どもが「えんぴつ忘れた」と言っても外国人の先生は「?」となります。結局雰囲気とか周りのお友達の様子などで先生はこの子は鉛筆がないんだと気づきはしますが、そこまでに時間がかかってしまいます。
日本人の子どもたちが、どれだけ英語ができないかが分からない
日本に来て間もない先生だったりすると、日本の子どもたちは Stand up! (立って)や Repeat after me!(先生の後について言ってみてね)すら分からないことを知らないことも。また、どんな単語を知っているかも想像つきません。例えば、table はある意味カタカナ英語でテーブル、と言っていますから初めて table を学んでもすぐ分かりますが、triangle と聞いたら楽器のトライアングルしか想像つかない私たち日本人、それが「三角形」をも意味することを知りません。レッスンを上手にこなすには、ある程度、日本を、日本の子どもたちを知っている必要があると思います。
なんでこんなのも分からないんだ!何度言ったらわかるんだ!と怒る先生もいますが、これは日本を知らないからですね。
カタカナ発音が聞き取れない
私たちの大の弱点、カタカナ英語。これは海外では全く通じないことを、子どもたちはもちろん、大人でさえ知らない人も多いです。ある程度通じるのでは?と甘く見てはいけません。アメリカ人と結婚し現地に渡った知人が 「子どもに風船が欲しくて balloon と言ったけど通じなくて、結局スマホで写真を見せてようやく通じた」と言っていました。日本に住んでいる外国人はある程度のカタカナ英語は知っているかもしれませんが、それでも通じないことが多いです。まぁこれは、ちゃんとした発音を習得するチャンスともとれ、デメリットというより、メリットともとれそうですが、子どもたちの言うことが通じないことも多く、レッスンの進度に影響することもあります。
試験対策ができない
英検などの試験は受けたこと・指導したことがない先生がほとんど。英検の場合、5・4・3級は問題文は日本語で書かれているので、そもそも問題文を読むこともできないのです。リスニングや二次試験対策はできるかもしれませんが、学校の試験対策となるとお手上げ。日本の学校教育がどんな風にされているか知らなくては、対策もしようがありませんからね。
これらのデメリットは、日本を知っていればいるほど少なくなります。なので、日本に住んで長い先生、日本に詳しい先生など、デメリットはない!と言えるスーパー先生もいるかもしれません!
逆に、海外歴が長い日本人の先生は海外の文化を知っていたり、帰国子女の先生などは日本のことを実はよく知らない、と言った方も。なので、外国人の先生と同様のメリット・デメリットもありそうです。
どちらにせよ、先生は国籍で選ぶものでも、選ばれるものでもありません。人は人です。その先生をよく見て、我が子を大切に見てくれるかを考えることが大切なのではないでしょうか。