子どもに英語を好きになってもらうには

将来…中学生ごろになると、数学と同様、どちらかというと苦手な教科になりがちな英語を、好きになってくれたらいいと願う親は沢山いると思います。

苦手な教科になりやすい理由は、暗記や文法・読解が中心な教育以外に、実はもうひとつ「親が英語は難しい・苦手だと思っていること」もあります。私たち親世代が受けてきた英語の授業、させられてきた単語丸暗記に受験勉強、そしてそれをしても話せるようになっていない現実。それを考えると、英語に対するイメージは当然「難しい・苦手」になるでしょう。

また、最近、英語教育が変わってきて英語を話すことが増えた(正直それでもまだ学校現場ではまだまだ。学校によりばらつきがあるのが現状)、街中で外国人を見かけることも増えた。より会話重視になっている…とは言え、日常ではやっぱり英語は必要ないし、グローバル社会だと脅されても実感がわかないのも事実。

その割には、子供にだけ英語は大切だと、将来絶対できたほうがいいからと言っても、さっき言ったように「英語が必要だという実感がわかない社会」しか知らない子どもたちに、まだ世界をそんなに知らない子どもたちに、わかってもらえるでしょうか…? 

では、逆に、実感がわく社会であれば、説得力は増すはずです。どうすればそんな社会になるでしょうか。

当然ひとりひとりの意識があってこそ社会が変わるのですが、そんなの数年、数十年かかってしまいますし、英語が必要だと言われて数十年すでに経っているのに大して変わってない現代の日本社会を見ていると、社会を変えようなんて現実的ではありません。

そこで、もっと小さな単位で考えてみてはいかが。子どもが見るのは親です。1日の大半を親と過ごすことが多いはずです。年齢にもよりますが、子どもが影響を受けるのは親が20%〜50%を占めるそうです。そうなると、家庭内で「英語?日常で使うよね。ほらご近所さんに外国の人が引っ越してきたよね。ちゃんと挨拶もしたいし、ちょっと練習してみようかな。お母さんもやりたいな」なーんて軽い口調で子どもに言ってみてはいかがでしょうか。

家という社会で、英語を当たり前にするのです。それにはまず、親が「英語なんて無理無理」と両手を前で振るのをやめて、向かい合ってみる。苦手意識をとっぱらうといいと思うのです。

そして、それは、ペラペラを目指すとかじゃなくていいし、難しく考えなくてもいいんです。単語ひとつでもいいんです。「千里の道も一歩から」ですから。知っている英単語やフレーズ、テレビや YouTubeなど、いろんなところで聞ける、見える英語の世界に興味を、まず親が持つことで、子どもにもきっといい影響があると思います。